ミドルタワーは拡張性と価格のバランスが魅力ですが、実は使い方によって「やめとけ」と言われる理由が隠れています。この記事では、ミドルタワーケースの特徴と注意点をわかりやすく解説し、後悔を防ぐためのポイントをまとめました。
ミドルタワーやめとけと言われる理由

スペースだけ中途半端

・設置性に限界
・エアフロー不十分
・ケース内部が狭い
ミドルタワーは省スペースのミニタワーよりは拡張性が高いですが、フルタワーほどの余裕はありません。設置場所はある程度必要で、ケース内の空間もそれほど広くないため、パーツの大きさやエアフローに制約が出ることがあります。
大きすぎるグラフィックボードや大型のCPUクーラーを選ぶと、組み込みが難しくなる可能性もあるので注意が必要です。
ケースによっては奥行きや高さが十分でなく、大きめのパーツが入らないケースがあります。先に必要スペックを考えたうえでサイズを確認すると安心です。
大型 GPU・360 mm ラジエーターが“ギリギリ”

大型のグラフィックボードや360 mmの水冷ラジエーターを装着すると、スペースが限られるミドルタワーでは干渉が起きやすくなります。とくにフロントとトップにファンやラジエーターを同時設置する場合は注意が必要です。
ケースメーカーの公表する寸法とパーツの長さや厚みを照らし合わせ、実際の設置可否を必ず確認してから購入するのが望ましいでしょう。
360 mmタイプを使う場合、トップやフロントのスペースを圧迫します。ミドルタワーによっては干渉するため、対応表をしっかり確認しましょう。
高発熱パーツだとエアフロー不足に陥りやすい

・熱がこもる傾向
・大型クーラー困難
・温度が上昇しやすい
ケース内部で熱が滞留しやすいと、CPUやグラフィックボードのパフォーマンス低下につながりやすくなります。ミドルタワーの場合、ファンを増設しても空間に限りがあり、強力なエアフローを確保しづらいケースがある点には気をつけましょう。
高性能パーツを選ぶほど省電力性が高いとはいえ、最終的には内部の空気の流れが重要になるので冷却対策は入念に行う必要があります。
ある程度の効果は期待できますが、ケースが小さいと空気の流れに限界があります。パーツ配置や配線の整理もエアフローを改善する重要なポイントです。
拡張性が思ったほど広くない
ATX規格のマザーボードを搭載できるモデルもあるものの、設計によってはストレージベイやPCIeスロット周りの配置が制限されることがあります。
たとえばMicroATXに対応したケースの場合、拡張スロットが少なく、デュアルグラフィック構成や多くの拡張カードを挿す計画があると後悔するケースもあるでしょう。将来のアップグレードを考えて慎重に選ぶ必要があります。
物理的にはパーツ追加ができても、空きスロットが足りなかったり電源容量が不足すると難しいです。購入時に用途をはっきりさせるのが大切です。
重量と携帯性のデメリットは残る
ミニタワーに比べて確かに拡張性は高いですが、そのぶん重量が増すため頻繁に移動が必要な方には負担となります。とくに水冷パーツや複数ストレージを搭載している場合はさらに重くなり、引っ越しやレイアウト変更のたびに大きな手間がかかることも。
机の上に置くことも難しくなるので、設置場所に合わせてケースサイズを選んだ方がよいでしょう。
携帯を優先するならノート型も選択肢ですが、デスクトップ並の性能を求めると高価格になりがちです。用途やコストに合わせて検討するのが無難です。
価格競争が激しく品質差が大きい
ミドルタワーは需要が高く、価格帯の幅も広いため、低価格モデルはパネルの強度やファンの品質に差が出がちです。安さを重視するあまり排熱性能や剛性を犠牲にしたケースでは、長期的な運用が難しくなることもあります。
冷却を優先するならメッシュパネルが採用されたモデルなど、ある程度の品質を確保できるものを選ぶと安全です。
それなりの耐久性と冷却設計がある製品は価格が上がります。ただし、長く使うことを考慮するとコスパを優先しすぎない方が良いでしょう。
記事のまとめ
- ミドルタワーはフルタワーほど余裕がない
- 設置に中途半端なスペースを要する
- 大型GPUや水冷ラジエーターの干渉リスク
- 高発熱パーツだと温度管理が難しい
- 拡張性が想定より制限される場合がある
- 持ち運び時に重量負担が大きい
- 価格帯が幅広く品質もまちまち
- 計画的にスペックを検討することが重要
上記のポイントを総合すると、ミドルタワーは高すぎない価格である程度のパフォーマンスを実現しやすい反面、拡張や冷却性能に限界があります。最終的には置き場所や将来のアップグレード予定などを見据えて、ケースサイズを決めるのが失敗を防ぐコツです。