小型PCケースで簡易水冷を導入すれば、限られたスペースでも冷却性能を高められます。ただし、ラジエーター対応やパーツ干渉などの確認が必須です。ここでは【nr200p】簡易水冷に合う小型PCケースの選び方と注意点、おすすめのケースを紹介します。
簡易水冷に合う小型PCケースの選び方
ラジエーター対応寸法と厚みの明記を確認
- ラジエーター寸法厳守
- クーラー厚み必須
- 製品仕様表再確認
ケースのスペックに、ラジエーターの寸法や厚みがはっきり記載されているかが重要です。例えば240mm対応でも、ファン込みの厚みが大きいと干渉を起こす可能性があります。寸法と厚みをよく確認し、ケース内部でスペース不足にならないようにしましょう。
メーカー公式の仕様欄か、マニュアルの対応サイズ表を確認しましょう。
取り付け可能サイズが合わないと組み込みが困難になります。
ラジエーター搭載位置とパーツ干渉マージン
小型ケースではラジエーターをどこに搭載するかで、グラフィックボードやメモリとの干渉状況が変わります。サイドやトップに取り付ける際は、ネジ穴の位置やファンの厚みも含めてマージンをチェック。干渉がある場合はファンの交換や向きの変更を検討して、パーツを安全に収めましょう。
トップの場合はマザーボード付近、サイドの場合は拡張カード周辺です。
事前にパーツサイズを測っておけば、余裕をもって取り付けられます。
PCIe ライザー配置とチューブ取り回し
- ライザー干渉注意
- チューブ曲げ緩和
- 取り回し余白重視
グラフィックボードを縦置きにするPCIe ライザーは、狭いスペースでもカードを装着しやすい反面、チューブや電源ケーブルの通り道が制限されます。小型ケースではわずかな曲げ角度が組み付けの成否を分けるため、あらかじめライザーケーブルの長さと向きを考慮し、無理のない配線ができるか確認しましょう。
必要な分より短いと届かず、長いとケース内部で折れ曲がる可能性があります。
曲げ半径が厳しすぎると断線リスクが上がるので慎重に選んでください。
吸気経路のメッシュ面積とダストフィルター
メッシュが広いほど吸気効率は上がりますが、その分ホコリも侵入しやすくなります。対策として、フィルターが標準装備されているケースを選ぶか、後付けで装着するのがおすすめ。さらにフィルターが取り外しやすいタイプなら、掃除が簡単になり、冷却性能を長く維持できます。
使用環境によりますが、月に1回ほどはホコリを除去するのが理想的です。
目詰まりを放置すると冷却効率が落ちるので注意しましょう。
ケーブルマネジメント用の裏配線スペース
小型ケースほど裏配線スペースが狭く、ケーブルが多いとパネルが閉まらないこともあります。必要なケーブル長を把握したうえで、ケース内部に収める際の結束バンドや取り回しを工夫しましょう。余分なケーブルをまとめておくだけでも、エアフロー確保に効果的です。
まずは結束バンドでケーブルをまとめ、必要以上に長いケーブルを短縮してください。
隙間がなくなるとエアフローも悪化するので、小まめに整理しましょう。
外寸と設置場所の熱逃げ
小型ケースは排気口付近に空間が確保されていないと、高い熱がこもりやすくなります。机の下や壁沿いに設置する場合も、最低限の隙間を空けておくことで、内部温度の上昇を抑えられます。換気が悪い環境ではケースファンや簡易水冷の効果が下がる点にも注意しましょう。
はい、大きく変わる場合があります。
通気しにくい場所だと排熱が滞留しやすいため、こまめに温度をチェックすると安心です。
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簡易水冷を設置する際の注意点
「ポンプ下・チューブ下」原則を死守
簡易水冷のポンプは、できる限りラジエーターより下に配置するのが鉄則です。ポンプが上だと空気が溜まりやすくなり、循環不良や冷却不足につながる恐れがあります。チューブも同様に下方向へ流れるルートを意識し、エア噛みを防ぐように組みましょう。小型ケースほどポンプとラジエーターの距離が近いので、配置の自由度は限られますが、エア抜き対策をしっかり行うことが大切です。
気泡が溜まりにくく、騒音や振動を抑えやすくなります。
循環効率が高まり、冷却性能も安定しやすいのがメリットです。
組み込み順序を計画する
小型ケースはパーツの干渉が起こりやすいため、組み込みの順番を誤ると作業がスムーズに進みません。例えば先にマザーボードを固定すると、ラジエーターや電源が入らなくなるケースもあります。逆にラジエーターを先に搭載すると、ケーブルの取り回しが困難になる場合もあるので、パーツごとの大きさを考慮しながら段取りを決めることが重要です。
先に大きいパーツやラジエーターをケースに合わせ、干渉をチェックする方法が多いです。
一度仮組みしてから本固定すると失敗を減らせますよ。
エアフローのテスト運転を実施
全パーツを取り付け終わったら、必ずテスト運転を行い、CPUやGPUの温度、ファンの回転数、ノイズなどをチェックしましょう。小型ケースはエアフローが制限されがちなので、一度負荷をかけてみて問題がないかを確かめるのが大切です。もし温度が高めなら、ファンの吸排気方向を入れ替える、追加ファンを導入するなど、ケース内の空気の流れを見直すと改善しやすくなります。
配線がファンに当たっていないか確認し、固定をし直してください。
それでも解消しないならファンの不具合も疑い、別のファンで試すと良いでしょう。
記事のまとめ
- ラジエーター寸法の確認は最優先
- パーツ干渉を考えた搭載位置を確保
- ライザーケーブルは長さと曲げを吟味
- 広いメッシュとフィルターで冷却効率UP
- 裏配線スペースは十分な余裕を確保
- 外寸や周囲の放熱環境を意識
- ポンプとチューブは下位置でトラブル回避
- 組み込み手順とテスト運転を徹底
小型PCケースで簡易水冷を使う際は、サイズや干渉、エアフローなど細部まで注意する必要があります。とはいえ、事前の寸法確認や配置計画をしっかり行えば、スペースを節約しつつ十分な冷却性能を発揮できます。計画的な組み立てで快適なPC環境を実現してください。