簡易水冷ケースを選ぶ際は、ラジエーターの対応サイズやエアフロー設計など、複数のポイントをおさえることが重要です。本記事では、選び方の詳細とおすすめケース13選、さらに使用時の注意点をわかりやすく解説します。
- 簡易水冷ケースの選び方
- おすすめの簡易水冷ケース13選
- ZALMAN T3 PLUS [ブラック]
- ANTEC P10C
- LIAN LI O11 VISION COMPACT
- MSI MPG VELOX 300R AIRFLOW PZ
- Thermaltake The Tower 300
- Corsair FRAME 4000D
- SILVERSTONE SST-PS13B
- ANTEC CX200M RGB ELITE
- MONTECH MONTECH XR
- DEEPCOOL CH270 DIGITAL
- Geometric Future MODEL 5
- Fractal Design Define 7 Solid FD-C-DEF7A
- HYTE Y70 Touch Infinite
- 使用時の注意点
簡易水冷ケースの選び方

ラジエーター対応サイズとクリアランス

- 余裕あるラジ空間
- クリアランス確認
- 十分な大型ラジ用空間
ラジエーターのサイズが合わないと排熱効率が落ちるだけでなく、ファンやケーブルの位置も制限されます。対応可能な寸法を見落とすと設置が難しくなるため、ケース側の推奨値を必ず確認し、パーツ干渉を防ぐように選びましょう。
240mmが多くのケースで使いやすい印象です。
とはいえトップやフロントの取り付け位置次第で280mmも十分収まります。
ケース内部の寸法を見て選ぶのが安心です。
エアフロー設計(吸気⇄排気のバランス)

吸気ファンと排気ファンの配置を誤ると、ケース内の温度が上がりやすくなります。前面や底面で空気を取り込み、背面や上面で排気を行うと、熱気を効率的に外へ逃がしやすいです。ただし、ケースによって推奨ファンレイアウトが異なるため、構成に合わせて取り付けましょう。
標準ファンだけで不足を感じるなら、前面に1~2基追加するのがおすすめです。
風量を確保しつつ、騒音対策にも注意して選ぶと快適に使えます。
最終的にはケース全体の熱設計を考えて調整してください。
トップフレームの着脱・スライド機構
- 上面パネル取り外し
- スライド機構搭載
- 容易なメンテ実施
トップフレームが着脱やスライド可能な構造だと、ラジエーターやファンの取り付け・メンテナンスがしやすくなります。狭いスペースでもフレームを引き出すだけで内部にアクセスしやすくなるため、ホコリの除去やパーツ交換の手間を大幅に軽減してくれます。
フレームが外せると工具が入れやすく、パーツ交換もスムーズです。
パネルの爪や固定方式をチェックして、扱いやすいモデルを選ぶのがコツです。
メンテナンスの頻度が多い方ほど恩恵が大きいです。
GPU / メモリとの干渉回避レイアウト
グラフィックスカードやメモリをハイエンドにするほど、ヒートシンクの厚みや長さが増加し、ラジエーターとのスペースが厳しくなることがあります。そのため、マザーボードや各パーツの寸法を把握し、ケーブルやコネクタの取り回しも意識しながらケースを選定しましょう。
300mmを超えるハイエンドGPUだと、フロントラジエーター時に干渉リスクが高まります。
各製品の最大対応長をチェックして、安全な寸法を確保しましょう。
余裕を持ったレイアウトがストレスの少ない組み立てに繋がります。
防振・防漏対策の造り
ポンプ部やチューブ接合部の構造がしっかりしていないと、振動音が大きくなったり、万が一の漏れによって基板やパーツを損傷させる恐れがあります。ラバーパッドやゴムリングなどの防振素材がしっかり使われているモデルを選べば、騒音低減にもつながり安心して運用できます。
正しく取り付けられていれば頻繁には起こりません。
ただし長期使用や衝撃でリスクがゼロとはいえないので、定期的な点検が大切です。
万一に備えた保証やサポートの確認もおすすめです。
ケーブルマネジメントとメンテ性
簡易水冷を設置する場合、ポンプやチューブだけでなく、ファンの配線も増えていきます。裏配線エリアが十分に確保されているケースを選ぶと、組み立てやアップグレード時にケーブルが邪魔になりにくく、メンテナンス効率も格段に良くなります。
結束バンドやケーブルガイドなどを活用し、最初にルートを決めてから組み付けるのがポイントです。
裏配線スペースがあるモデルならレイアウトしやすいでしょう。
ケーブルの取り回しを考慮したパーツ配置も効果的です。
おすすめの簡易水冷ケース13選
ZALMAN T3 PLUS [ブラック]

ANTEC P10C

LIAN LI O11 VISION COMPACT

MSI MPG VELOX 300R AIRFLOW PZ

Thermaltake The Tower 300

Corsair FRAME 4000D

SILVERSTONE SST-PS13B

ANTEC CX200M RGB ELITE

MONTECH MONTECH XR

DEEPCOOL CH270 DIGITAL

Geometric Future MODEL 5

Fractal Design Define 7 Solid FD-C-DEF7A

HYTE Y70 Touch Infinite

使用時の注意点

ラジエーターの向きとポンプ位置
ラジエーターを上面か前面に取り付けるかは、ケース内のエアフローやポンプの配置に大きく影響を与えます。ポンプをなるべく低い位置に置くと空気が溜まりにくくなり、冷却効率や動作音の面でも安定しやすいです。また、チューブの曲げすぎによるストレスも避けやすくなります。
気泡が残りやすく、ポンプ稼働音が大きくなるケースが多いです。
どうしても上に置く場合は、配管に余裕を持たせて気泡が抜けやすいよう工夫しましょう。
騒音と冷却効率を見比べて最適な位置を選んでください。
定期的なダスト清掃
簡易水冷は空冷以上に放熱効率を左右する要素が多い分、ファンやラジエーター部分へのホコリの蓄積にも注意が必要です。埃が溜まると排熱性能が著しく低下し、冷却能力を損なうばかりかポンプに負荷がかかる恐れもあります。フィルター付きケースを選んでも、定期的な掃除は欠かせません。
環境にもよりますが、1~2か月に1度はフィルターとファン周りを軽く清掃すると良いでしょう。
ラジエーター部分に埃が溜まりやすい場合は、もう少し短いサイクルで確認するのもおすすめです。
埃を減らすとパフォーマンス維持にも役立ちます。
ホースの曲げ半径と応力
ホースを必要以上に曲げると内壁に負担がかかり、水流の抵抗が増すだけでなく、破損リスクも高まります。ケース内部に十分なスペースがあっても、ホースが折れ曲がるような取り回しは避けましょう。適度な曲げ半径を確保することで、水冷システムの耐久性と静音性が向上します。
配管ルートを事前にシミュレーションし、パーツ配置を調整するのがおすすめです。
無理に狭い空間へ押し込むと破損の原因になります。
ゆとりのある取り回しを心がけることで安心感が増します。
まとめ
- 適切なラジ寸法を選択
- エアフローの流れを重視
- トップフレーム活用で整備
- GPUと干渉しない設計
- 防振素材が安心感を高める
- ケーブル整理で見栄え向上
- フィルター清掃を習慣化
- ホースの曲げ過ぎに注意
簡易水冷ケースを使いこなすには、ラジエーターやエアフローなどの構成要素を事前にしっかり検討することが不可欠です。定期的なメンテナンスも合わせて行いながら、パフォーマンスと静音性を高いレベルで維持しましょう。