簡易水冷システムで「ジジジ」や「カリカリ」という異音が続く場合、原因の多くはエア噛みです…放置するとCPU温度が上昇し、パフォーマンスに悪影響を及ぼしかねませんが、対策を知れば早めの改善が可能です。
簡易水冷エア噛みとは


エア噛みの原因

- ポンプ異音原因策
- 気泡移動の抑制策
- 冷却液循環効率UP
簡易水冷のエア噛みは、チューブ内に残った微量の空気がポンプ内部に入り込むことで発生します。これにより「ジジジ」という異音が出たり、冷却性能が下がる場合があります。ラジエーターをポンプより高く配置するなどの基本的な設置を守り、動作時に気泡が上部へ逃げるよう工夫することが大切です。定期的なメンテナンスやポンプ速度の調整を行い、冷却液の循環をスムーズに保つことで、エア噛みのリスクを軽減できます。
異音対策と設定のコツ

ポンプの回転数を少し下げると、空気がポンプに滞留しにくくなり、カリカリ音やジジジ音を軽減できます。
ファンの制御ソフトを活用し、CPU温度に合わせてポンプとファンの回転数を管理することで、異音を抑えながら十分な冷却を行うことが可能です。
極端に下げると冷却不足になる恐れがあります。 適度に抑えることを意識し、CPU温度を定期的に確認しながら調整すると安心です。
正しい設置向きで効果UP
ラジエーターを上部に配置し、ポンプへの空気の流入を最小限に抑えることが大切です。
また、ホースの向きやチューブの屈曲にも注意し、気泡が溜まらないようにすることで冷却性能を保ちやすくなります。
軽い曲げなら問題ありません。 ただし極端に折り曲げると冷却液の流れが阻害されるため注意しましょう。
エア噛みを防ぐための具体的なステップ


適切なポイントを押さえる
- チューブ取り回し
- ポンプ回転最適化
- 高所ラジエーター
エア噛み防止には、ポンプとラジエーターの位置関係が重要です。できるだけポンプよりラジエーターを高い位置に置き、チューブの取り回しをスムーズにすることで、気泡が上部へ移動しやすくなります。さらにポンプ回転数を常に全開にしすぎないように制御すると、気泡の循環を抑えながらしっかり冷却可能です。こうした地道な工夫が異音を減らし、安定動作を長く維持する秘訣となります。
稼働前にエア抜きを試す
電源を入れる前に本体をゆっくり傾けたり、ホースを軽く揺らしてエア抜きを行います。
少し手間はかかりますが、初期のエア噛み音を抑える効果が期待できます。
一度で解消しない場合は、何回か角度を変えて試してください。 徐々に気泡が移動して静音化につながります。
定期的な温度チェックの重要性
簡易水冷でも長時間使用で冷却液が減少し、エア噛みが起きることがあります。
CPU温度をモニタリングして異常上昇が見られたら、早めに状態を確認するとトラブルを防ぎやすいです。
製品によってはメンテナンスフリー設計ですが、異音が続く時はメーカーへ確認しましょう。 基本的には交換型ではないため、冷却液の減少が疑われる場合はサポートを検討してください。
エア噛み解消後のメンテナンスと注意点


再発を防ぐポイント
- 長期安定稼働
- 異音原因を排除
- 定期メンテ必須
エア噛みの解消後も、再発を防ぐためのメンテナンスは欠かせません。起動時にわずかな音がする場合でも、しばらく稼働させて気泡が上部へ移動するのを待つと解消しやすいです。ファンやポンプの回転数を定期的に確認し、不自然な変動や持続的な異音があれば原因を特定しましょう。定期的にパソコン内部の掃除を行い、ラジエーターやフィンにホコリが溜まらないようにするのもポイントです。
ケース内の配線整理

ホースや配線がケース内で絡まると、ポンプへの振動や気泡の滞留に繋がりやすくなります。
スッキリしたレイアウトは見た目の良さだけでなく、冷却効率や静音性にも大きく貢献します。
ケース内のエアフローが良くなるため、温度低下が見込まれます。 ホースの長さに余裕がある場合は丁寧に束ねると効果的です。
騒音発生の予兆をつかむ
ポンプやファンから異音がし始めたら、早めの対策が肝心です。
挙動がおかしい状態を放置すると、冷却性能が大きく低下しCPUの温度が上昇する恐れがあります。
強制停止や温度異常で故障に直結するケースもあります。 迷ったらメーカーのサポートに連絡し、原因を早期に確認してください。
記事のまとめ

- わずかな気泡でも異音発生
- ポンプ回転数の適度な制御が有効
- ラジエーター位置を高くするのが理想的
- エア抜きは傾けたり揺らしたりで実施
- 長期使用で冷却液が減る場合もある
- 定期メンテで冷却性能を維持
簡易水冷のエア噛みは放置すると異音や冷却不足を引き起こしますが、正しい設置やメンテナンスで防ぐことが可能です。
騒音や温度上昇が気になったときは、今回のポイントを参考に早めの対処を心がけましょう。