パソコンは室温何度まで耐えられる?35℃を超えてもすぐ壊れはしない
エアコンのない部屋の温度が34℃を超えてくると、パソコンをこのまま使い続けて壊れないか心配になります。
先にお伝えすると、室温が35℃を超えても、その日に壊れることはまずありません。ただしメーカーが動作環境として決めているのは10〜35℃までで、減っていくのは寿命と性能のほうです。
室温が1℃上がるとfpsがどれくらい落ちるかの実測値と、エアコンなしでもできる対策の順番を確認していきます。
35℃を超えてもその日に壊れるわけではない
結論から書きます。室温35℃を1日超えたくらいでPCは壊れません。
ただしメーカーが動作を保証している範囲からは外れます。NECの場合、ノートは5〜35℃、デスクトップは10〜35℃が動作環境です。35℃はギリギリの上限であって、快適な温度ではありません。
壊れる/壊れないの二択で考えると判断を誤ります。実際に起きるのは次の3つです。
- fpsが落ちる
- ファンが常時うるさい
- 部品の寿命が縮む
この3つはどれも、その瞬間には気づきにくいものばかりです。
だからこそ数字で見ておく意味があります。
室温が1℃上がるとGPUも1℃上がる
▶ まずは動画でサクッと要点チェック
冷房を切った高温多湿の部屋で、実際にPCへ高負荷をかけて温度を測った検証動画です。
室温を変えながら同じゲームを回した計測データがあります(参考:ゲーミングスタイル/ゲーミングPCの夏対策ガイド)。
| 室温 | 平均fps | 21℃との差 | 体感 |
|---|---|---|---|
| 21℃ | 183fps | 基準 | 本来の性能 |
| 25℃ | 181fps | -2fps | 気づかない |
| 30℃ | 176fps | -7fps | ファンが唸る |
| 35℃ | 162fps | -21fps(約11%減) | カクつきを感じる |
21℃で183fpsだったものが、35℃では162fpsまで落ちています。約11%減です。
同じ計測でGPU温度は69℃から86℃まで上がりました。室温が1℃上がると、GPUもほぼ1℃上がると考えておけば大きく外れません。
何℃を超えたら手を打つのか
NECの公式ページでは、CPU温度の目安をこう説明しています(参考:NEC LAVIE/パソコンのCPU温度の適正とは?)。
- 何もしていない時は30〜50℃
- ゲーム中は70〜85℃
- 常時90℃超えは要注意
CPU自体の限界はもっと上です。Core Ultra 9 285Kは105℃、Ryzen 9000 X3Dは95℃で自動的に性能を落として自分を守ります。
つまりいきなり壊れる設計にはなっていません。
その代わり、守るために性能を落とすので遅くなります。
家電は40℃を超える環境でも動作試験をしているので、短時間で壊れる可能性は低いままです。ただしメーカーの保証範囲は明確に外れます。40℃の部屋で長時間ゲームをするなら、先に人間のほうが危険です。
今の部屋でやるべきことを2問で診断
今の室温と、エアコンが使えるかどうか。この2つで打ち手が決まります。
Q1. 今の部屋の室温は?
👇 選ぶと次の質問に進むよ
エアコンが付けられない部屋でやること
効果が大きい順に並べました。上から順に試してください。
まず室温を測る
ここを飛ばす人がとても多いです。体感の「暑い」は当てになりません。
28℃だと思っていた部屋が実は33℃だった、というのはよくある話です。数字が出れば、慌てるべきか放っておいていいかが1秒で分かります。
PCの近くに1つ置いておくだけで十分です。壁掛けでも卓上でも構いません。

PCの後ろに10cm空ける
お金がかからないのに効果が大きいのがこれです。
ケース背面のファンが壁を向いていると、出したばかりの熱風をそのまま吸い直します。机とPCの間に10cm以上の空間を作るだけで、吸う空気の温度が変わります。
ノートPCなら、底面と机の間に隙間を作ってください。座布団やベッドの上に直置きするのが一番よくない置き方です。
サーキュレーターで空気を動かす
扇風機を人に向けている人は多いですが、PCの背面に向けたほうが効きます。
排気が机の裏に溜まるのを防ぎ、吸気の温度を下げられます。前出のガイドでは、この対策で2〜5℃下がるとされています。
首振りは切って、排気口の一点に当て続けるほうが効果は安定します。

机の下の機器にも風を送る
意外と見落とされるのが、机の下やテレビ台の中にある機器です。
ルーターやゲーム機は熱がこもりやすい場所に押し込まれていることが多く、本体より先に不調が出ることがあります。回線が急に切れる、ゲーム機のファンが唸る、といった症状です。
こういう機器には、USBで動く小さなファンを上に置いて風を当てるだけで変わります。

fpsに上限をかける
最後は設定です。ゲーム側でfps上限を144や120に設定すると、GPUが全力を出す時間そのものが減ります。
NVIDIAならコントロールパネルの電源管理、AMDならEco Modeで消費電力を2〜3割落とせます。
夏の間だけの措置と割り切れば、それほど惜しくありません。
スポットクーラーは置き方を間違えると逆効果
ここは誤解している人が多いところです。
スポットクーラーは冷たい風を出す代わりに、後ろから熱を吐き出します。この熱を室外に逃がせないと、部屋の合計の熱量は増えます。
排熱処理をしないまま使うと、6畳の部屋でも室温が上がったという報告があります(参考:サブスクガレージ/スポットクーラーで部屋が冷えない原因)。
買うなら、窓に排気ダクトを通せるかを先に確認してください。
それができない部屋なら、同じ金額をサーキュレーターと室温計に回したほうが確実です。
エアコンなしの部屋に置く3つ
室温を見張るならタニタ TT-559
- 大画面で数字が読める
- 壁掛けと卓上の両対応
- 時計とカレンダー付き
この記事の判断はすべて室温が基準なので、1つ持っておくと迷わなくなります。画面が大きく、机の端に置いても離れた場所から数字が読めます。
空気を動かすならアイリスオーヤマ PCF-MKM15N
- 8畳向けのコンパクト型
- 首振りを止めて固定可
- 2千円台で買える
PCの背面に向けて置く用途なら、大型のものは要りません。首振りを固定できるので、排気口の一点に当て続けられます。
機器に直接当てるならKEYNICE 2連ファン
- USBで動く12cm2連
- 風量は3段階
- ルーターやゲーム機にも
デスクトップ本体より、机の下のルーターやゲーム機のほうが先に音を上げることがあります。そういう機器の上に置いて風を当てる用途に向きます。
とにかく安く測るならタニタ TT-585
置き場所が決まっていて、時計もカレンダーも要らないならこちらで足ります。千円台前半で、温度と湿度だけを表示します。
この記事が向かない人
次に当てはまる場合は、室温の話より先に別の原因を疑ってください。
- 冬でも90℃を超える
- 買った時から音が大きい
- 数分で強制終了する
これらは室温ではなくPC側の問題です。まずはCPUが熱い時の対策9つで切り分けてください。ホコリやグリスが原因なら、グリスの塗り直しで下がることもあります。
PCの排熱で部屋そのものが暑くなっている場合は、部屋が暑い時の対策7つのほうが答えに近いです。
よくある疑問
メーカーの動作環境は10〜35℃が一般的です。NECの場合ノートは5〜35℃、デスクトップは10〜35℃と案内されています。35℃はあくまで上限で、快適な範囲ではありません。
無理ではありませんが、性能は落ちます。室温35℃では平均fpsが約11%下がった計測があります。サーキュレーターとfps上限で緩和はできます。
当てる場所で変わります。人に向けても機械は冷えません。ケース背面の排気口に向けて空気を動かすと、吸気の温度が下がります。
内部の空間が狭いぶん熱が逃げにくく、影響は出やすいです。底面をふさがないことと、冷却台で隙間を作ることが基本になります。
排気ダクトを窓の外に出せるなら選択肢です。出せない場合は室内の熱の合計が増えるので、逆効果になることがあります。
まとめ
- 35℃を超えてもすぐには壊れない。減るのは寿命と性能
- 室温が1℃上がるとGPUも1℃上がる。35℃でfpsは約11%減
- やる順番は、測る→背面を10cm空ける→風を当てる→fps上限
暑い部屋でPCを使うこと自体は、正直そこまで神経質にならなくて大丈夫です。ただし今が何℃なのかを知らないまま使うのは、いちばん危ないと思っています。
まずはタニタの温湿度計を机に1つ置いてください。数字が出れば、次に何をするかはこの記事のとおりに決まります。
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