解放型ゲーミングヘッドセットは「広い音場」と「むれにくい装着感」でFPSからRPGまで没入感が段違いです。この記事では失敗しない選び方と初心者向け14モデル、使用前の注意点をわかりやすくまとめました。
【初心者必見】解放型ゲーミングヘッドセットの選び方
広い音場を作れる“大口径・高精度ドライバー”
- 高解像度サウンド
- 定位精度向上
- 奥行き表現力
50 mm級などの大口径ドライバーは空気を多く動かし、解放型の広いハウジングと相まって立体的な音場を再現します。試合系FPSなら敵の足音を遠くから察知でき、RPGでは環境音までクリアに感じられます。
一般的に50 mm前後で音場が大きくなりやすいですが、ハウジング設計やチューニングも重要です。単純に口径だけで判断せず、実機レビューを確認しましょう。
“20〜30 ms級”の低遅延伝送を確保
ワイヤレスでも20〜30 msならほぼ映像と音が同期します。遅延が50 msを超えると照準時の違和感が増すため、無線チップやコーデック仕様を必ず確認しましょう。
USBドングル(2.4 GHz帯)は10 ms台まで詰めやすく、PC・PS5向き。Bluetoothは汎用性が高いもののコーデック依存で遅延が変動します。
250 g前後+緩めクランプ圧で長時間プレイ
- 250g軽量級
- 側圧適度
- 柔軟ヘッドバンド
重量は250 g以下、側圧0.6 N前後が目安。長時間装着しても側頭部が痛くならず、後頭部や首への負担も軽減します。イヤーパッドはメッシュやベロアが蒸れにくく快適です。
どちらも重要ですが、側圧が強すぎると軽くても痛みが出ます。試着できない場合はレビューで側圧の数値や体感を確認しましょう。
静かな部屋が前提/音漏れ対策も要確認
ハウジングに孔が開いているため音が外部へ拡散します。静かな深夜・図書館では不向きですが、空調音やPCファンが気になる室内では、外音も取り込めるので自分の声量を調整しやすい利点もあります。
通気性が失われて解放型の特長も消えてしまいます。音量を絞るか、密閉型へ切り替えるほうが効果的です。
着脱ブームマイク+指向性カプセルで“漏れ”を最小化
ブームマイクは口元との距離を一定に保てるため、キーボード音やスピーカーからの回り込みを抑制。脱着式ならソロプレイ時に取り外して軽量化できます。
専用USBマイクは24‑bit録音など高解像度ですが、ブームマイクは口元近接でS/Nを稼ぎやすく、VC用途なら十分クリアです。
交換パッド・メッシュフィルターで“メンテが楽”な設計
イヤーパッドやフィルターが着脱式なら、皮脂汚れや加水分解が起きてもユーザー側で交換可能。長期運用コストを下げ、衛生面でも安心です。
厚みや通気性が変わると音が変質します。純正またはサード製でも“対応モデル専用”を選びましょう。
【初心者必見】おすすめの解放型ゲーミングヘッドセット14選
YAMAHA HPH‑200 BK
ヤマハ伝統のチューニングで中高域が伸び、狭いステージでも定位が鮮明。200 g台前半で軽快。
AKG K240 S
定番セミオープン。ハイブリッド構造で低音の量感を保ちつつ空気感豊か。交換パーツが豊富です。
audio‑technica ATH‑EP300
低価格帯ながら40 mmドライバー+高通気メッシュで広がり十分。ゲームの導入機に最適。
KOSS Sporta Pro
折り畳み対応の軽量モデル。解放感とポータブル性の両立でLANパーティに便利。
audio‑technica ATH‑AVA300
バックバンド方式で頭頂部の圧迫感ゼロ。長時間プレイ派におすすめ。
audio‑technica ATH‑EP700 BW
53 mm大口径で重低音がパワフル。白黒ツートンで配信映えするデザイン。
Sennheiser HD 800 S
大振りリングラジエーターが圧倒的な音場を実現。プロ配信者の定番ハイエンド。
AKG K701
3D‑formイヤーパッドとフラットな周波数特性で音源を忠実再生。FPSで人気。
Sony MDR‑MV1
モニタリング向け新世代開放型。360 VME最適化でPOSキャリブ精度が高い。
beyerdynamic DT 1990 PRO
Tesla 2.0ドライバー採用で高解像度と軽快レスポンス。交換パッド2種同梱。
audio‑technica ATH‑R70x
全帯域がバランス良く、ケーブル交換式で配信機材との親和性が高い。
Sennheiser HD 490 PRO PLUS
可搬性を高めた折り畳みハウジング採用。音場はHD 800 S譲りで広大。
Shure SRH1440
マルチジャンル向けフラットサウンド。着脱ケーブルと替えパッドが標準付属。
HIFIMAN HE400se
平面磁界駆動がもたらす高速レスポンス。軽量フレームでコスパ抜群。
使用する際の注意点
外音&音漏れが激しい
ハウジングが開放されているため、内部音が外へ抜け外部音も入り込みます。家族の就寝時間や配信時の環境音に注意し、必要に応じて音量を下げるか密閉型に交換しましょう。
スマホの騒音計アプリで30 cm離して60 dB以下なら一般的な木造住宅でも深夜帯の迷惑になりにくい目です。
環境ノイズで定位が崩れる
PCファンや空調の低周波が反射すると定位が曖昧になります。デスクマットで振動を抑え、吸音材を設置して反射音を低減すると、敵位置の判断ミスが減ります。
壁際にA4サイズを2〜3枚貼るだけでも高域反射を抑えられます。まずは簡易導入で効果を確認してから拡張しましょう。
マイクへの“音回り込み”対策が必須
解放型はヘッドセット側から漏れたゲーム音がマイクへ回り込みやすいです。単一指向性ブームを使用し、マイクモニター機能で自分の声量を確認して調整しましょう。ノイズゲート設定も効果的です。
静かな部屋なら‑40 dBFS前後、空調があるなら‑35 dBFSを目安に設定するとBGMだけをカットしやすくなります。
まとめ
- 大口径ドライバーで音場拡大
- 20–30 msの低遅延無線
- 250 g前後の軽量設計
- 適度な側圧0.6 N前後
- 音漏れ対策は必須
- 指向性マイクでVC明瞭
- 交換パッドで衛生管理
- 静音環境で本領発揮
解放型は「広い音場」と「軽快な装着感」が魅力ですが、環境条件によっては音漏れやノイズが課題になります。選定と運用のコツを押さえ、自宅のゲーム&配信環境に最適化しましょう。


