PCIe 5.0 SSDを買ったらサーマルスロットリングで使い物にならなかった
Gen5 SSDを買ってヒートシンクなしで取り付けたら、70℃を超えてサーマルスロットリングが発生。実効速度はGen4以下まで落ちた。この記事では発熱問題の原因と正解SSD・冷却パーツ5選を解説する。結論、大半のユーザーはGen4で十分だ。
Gen5 SSDが使えない3つの理由
①発熱が異常に高い
- Gen5 SSDのTDPは11~14W、Gen4は6~8W——消費電力が約2倍
- HS無しで70℃超え→サーマルスロットリングで速度がGen4以下に低下
- NANDフラッシュの動作保証温度は70℃前後——常時超過は寿命に直結
Gen5 SSDは理論上最处14,000MB/sと爆速だが、その代償として発熱がGen4の約2倍になる。実際に組んでみると、大容量ファイルのコピー中にSSD温度が85℃を超え、速度がGen4以下の3,000MB/s台まで落ちるケースが多発している。発熱対策なしでGen5を買うのは、スポーツカーにノーマルタイヤで走るようなものだ。
②ヒートシンク必須
- マザーボード付属HSでは厚さ・接触面積が不足→60℃台で頭打ち
- 専用M.2ヒートシンク+高品質サーマルパッド(12W/mk以上)で15~20℃改善
- GPUの排熱が直撃する下段スロットはHSがあっても80℃超えの危険
Gen5 SSDを安定運用するにはマザー付属HS+追加サーマルパッドの二重対策が必須。さらにM.2スロットの位置にも注意が必要で、GPUの排熱が直撃する下段スロットに挿すとHSがあっても80℃を超えることがある。上段スロットに挿して、ケースファンの風が当たる位置に配置するのが鉄則だ。
③体感差がほぼない
- ゲームロード時間:Gen5 vs Gen4で差は0.5~1秒(体感不可能)
- OS起動・アプリ起動:NVMeならGen3ですら十分高速
- Gen5の速度が活きるのは100GB超の連続転送(動画編集・3DCG)だけ
ゲーマーが最も気になるロード時間で比較すると、Gen5とGen4の差は「コーヒーを一口飲む間」にも満たない。Cyberpunk 2077のファストトラベルで0.3秒、Starfieldのロードで0.5秒——この差に1.5万円の追加投資+発熱リスクを背負う価値があるかは冷静に考えるべきだ。
SSD選び診断
Gen5 vs Gen4 SSD比較表
| SSD | 規格 | シーケンシャルR | TDP | 発熱リスク | 実売 |
|---|---|---|---|---|---|
| Gen5 SSD(HS無し) | PCIe 5.0 | 12,000MB/s | 11〜14W | ⚠️ 70℃超え確定 | 約30,000円 |
| Crucial T700 HS付 | PCIe 5.0 | 12,400MB/s | 11W | HS付で安定 | 約32,800円 |
| Samsung 990 Pro | PCIe 4.0 | 7,450MB/s | 6〜8W | 低発熱 | 約18,980円 |
| WD Black SN850X | PCIe 4.0 | 7,300MB/s | 6〜7W | 低発熱 | 約17,800円 |
| Gen4一般(廉価帯) | PCIe 4.0 | 5,000MB/s | 5〜6W | 低発熱 | 約10,000円 |
おすすめSSD・冷却パーツ5選
Samsung 990 Pro 2TB
- 規格:PCIe 4.0 x4 NVMe / 読み7,450MB/s
- 発熱:低(50〜60℃で安定動作・HSなしでも安心)
- 保証:5年 / TBW:1,200TB
Gen4最強のオールラウンダー。ゲームロードから日常使いまで、ほとんどの人にとってこれが最適解。Gen5との体感差はほぼゼロなのに、価格は半額・発熱は半分。2026年時点で最もコスパが高いSSDだ。
WD Black SN850X 2TB
- 規格:PCIe 4.0 x4 NVMe / 読み7,300MB/s
- 発熱:低(55〜65℃で安定)
- 保証:5年 / TBW:1,200TB / Game Mode 2.0対応
WDの定番ゲーミングSSD。Game Mode 2.0でゲームロードをさらに最適化する機能付き。990 Proと並ぶGen4の二大巨頭で、どちらを選んでも間違いない。HS付きモデルもあるのでケースのHS非搭載スロットでも安心。
Crucial T700 2TB ヒートシンク付
- 規格:PCIe 5.0 x4 NVMe / 読み12,400MB/s
- 発熱:高(HS付きモデルで65〜75℃)
- 保証:5年 / TBW:1,200TB
Gen5 SSDの中では最も実績のあるモデル。必ずHS付きモデルを選ぶこと。動画編集で100GB超のファイルを頻繁に扱う場合のみGen5の速度が活きる。ゲーム用途なら990 Proの方がコスパ・安定性ともに上。
Thermalright サーマルパッド 12.8W/mk
- 導熱率:12.8W/mk(市販品トップクラス)
- 厚さ:0.5〜3.0mm選択可能
- 用途:M.2 SSD・GPU裏面・VRM冷却
マザー付属のサーマルパッドを高品質品に交換するだけでSSD温度が5〜10℃下がる。880円で買える最もコスパの高い冷却対策。Gen5 SSDユーザーは必須アイテム。Gen4でもM.2周辺の温度が気になる人におすすめ。
M.2 SSD ヒートシンク
- 対応:M.2 2280 / 片面・両面実装対応
- 素材:アルミ合金+サーマルパッド付属
- 効果:SSD温度を15〜20℃低下
マザーボードにM.2ヒートシンクが付属していないケースや、追加M.2スロットに挿すときに必須。1,300円でSSD温度が15〜20℃下がるコスパ最強の冷却パーツ。Gen5 SSDの場合はマザー付属HS+このヒートシンク+サーマルパッドの三重対策が安心。
Gen5で後悔した実例
- HS無しで取り付けたら常時70℃超え→半年でSSDの健康状態が92%まで低下した
- ゲーム用途で3.2万円のGen5を買ったがロード時間は990 Proと0.5秒差→差額1.4万円が完全に無駄
- Gen5 SSD+HS+サーマルパッドで合計3.5万円。Gen4なら1.8万円で同等の体感速度→差額でメモリ増設できた
ほぼ体感できません。ゲームロード時間の差はGen4比で0.5〜1秒程度。OS起動やアプリ起動も変わりません。100GB超の動画ファイル転送でのみ差が明確になります。ゲーム用途ならSamsung 990 Proで十分です。
マザーによります。上位モデルの大型HSなら50〜60℃に抑えられますが、薄型HSだと不十分な場合があります。不安ならCrucial T700 HS付モデルを選ぶか、サーマルパッドを高性能品に交換しましょう。
発熱が高い分、NAND素子への負荷が大きくなり理論上は寿命が短くなります。特にHS無しで70℃超え常態化はNANDの劣化を加速させます。適切な冷却ができないならGen4を選ぶ方が長寿命で安心です。
まとめ
- Gen5 SSDはHS無しだと70℃超え→サーマルスロットリングでGen4以下に
- ゲーム・普段使いではGen5とGen4の体感差はほぼゼロ
- 大半のユーザーはSamsung 990 ProかWD SN850Xが正解
Gen5 SSDは発熱と価格のデメリットが大きく、冷却環境が整っている動画編集ユーザー以外には不要。Gen4の990 Proなら半額で十分な速度と安定性が手に入る。
▶ 次に読む記事:SSD おすすめ【2026年最新】 / M.2 SSDヒートシンクの選び方


