CPUが熱い時の対策9つ|効果が大きい順に試す熱暴走の止め方【2026年】
夏になるとゲーム中にPCがカクつく、ファンが唸る、ひどい時は電源が落ちる。その原因の大半はCPUの熱です。
この記事では、CPUが熱い時の対策9つを「効果が大きい順」に並べました。それぞれに費用と温度の下げ幅の目安を付けています。
上から順に検討すれば、遠回りせずに熱暴走を止められます。0円でできる対策も4つ入れました。
▶ まずは動画でサクッと要点チェック
真夏の熱対策としてケースファン増設の効果を検証した動画です。3,000円でどこまで変わるかが見られます。
何℃からが危険?まず現状を確認
対策の前に、いまのCPU温度を知るのが最短ルートです。無料ソフトのHWiNFOやHWMonitorを入れて、ゲーム中の温度を見てください。
| ゲーム中の温度 | 状態 | やること |
|---|---|---|
| 〜75℃ | 正常 | 対策不要。現状維持でOK |
| 76〜89℃ | 高め | この記事の対策を上から検討 |
| 90℃以上 | 危険域 | 性能低下や強制終了が起きる。今すぐ対策 |
90℃前後になると、CPUは自分を守るために性能を落とします(サーマルスロットリング)。カクつきや強制終了は、壊れる前の防御反応です。
逆に言えば、壊れる前に必ずサインが出ます。慌てず、効果の大きい対策から順に試せば大丈夫です。
アイドル時から温度が高い場合は、ホコリ詰まりとグリスの乾き、そして常駐ソフトの負荷が三大原因。まずタスクマネージャーでCPU使用率を確認し、使用率が低いのに熱いなら物理的な冷却不良の可能性が高い。
効果が大きい順に試す対策9つ
下げ幅の目安は環境で変わりますが、優先順位の目安として使ってください。1〜3が本命、4〜7は0円〜低コスト、8〜9は仕上げです。
| 対策 | 下げ幅の目安 | 費用 | 時間 |
|---|---|---|---|
| 1. CPUクーラー交換 | -10〜20℃ | 約3千〜1万円 | 30〜60分 |
| 2. グリス塗り直し | -5〜10℃ | 約1,000円 | 15分 |
| 3. 簡易水冷に交換 | -10℃前後 | 1.5万円〜 | 60分 |
| 4. ケースファン増設 | -3〜8℃ | 約1,700円〜 | 15分 |
| 5. ホコリ掃除 | -5℃前後 | 0円〜 | 10分 |
| 6. 電力設定の見直し | -5〜15℃ | 0円 | 10分 |
| 7. 設置環境・室温 | -2〜5℃ | 0円 | 5分 |
| 8. メッシュケースに交換 | -5〜10℃ | 8千円〜 | 半日 |
| 9. BIOS更新・電圧確認 | 個体差あり | 0円 | 30分 |
1. CPUクーラーを交換する|一番効くが費用も中くらい
- 下げ幅目安 -10〜20℃
- 費用 約3千〜1万円
- リテール付属品なら最優先
付属のリテールクーラーを使っているなら、交換が一番効きます。冷却能力の上限そのものが変わるからです。
3,000円前後のサイドフロー空冷(虎徹 MARK4など)に替えるだけで、高負荷時の温度は別物になります。選び方は虎徹とMUGEN6の比較記事で解説しています。

2. グリスを塗り直す|約940円で10℃下がった実例も
- 下げ幅目安 -5〜10℃
- 費用 約1,000円・15分
- 2年以上前なら乾いている
CPUとクーラーの間のグリスは2〜3年で乾き、熱が伝わらなくなります。実測レポートでは塗り直しだけで高負荷時85℃→75℃と、10℃下がった例が報告されています。
組んでから一度も塗り直していないPCは、まずここを疑ってください。手順はグリス塗り直しの手順記事に写真つきでまとめました。

3. 簡易水冷に交換する|高発熱CPUの最終兵器
Core i7/i9やRyzen 7/9の上位CPUは、空冷では夏の高負荷に追いつかないことがあります。ラジエーターで排熱する簡易水冷なら、熱をケース外に直接逃がせます。
ただし空冷で足りる構成に入れても効果は限定的。どちらが合うかはTDP・予算・ケースで決まるので、空冷と簡易水冷の判断記事を先に読んでください。
4. ケースファンを増設して吸排気を整える
- 下げ幅目安 -3〜8℃
- 費用 約1,700円〜
- 吸気と排気のバランスが肝
ケース内に熱がこもると、どんなクーラーでも冷えません。価格.comマガジンの検証でも、ファン構成の見直しでCPU・GPU温度が数℃単位で変わることが示されています。
基本は前面吸気+背面排気。台数の目安はファンは何個必要かの記事、機種選びは夏のファン増設記事へどうぞ。
5. ホコリを掃除する|0円で戻る王道
- 下げ幅目安 -5℃前後
- 費用 0円〜
- フィルターとヒートシンク
吸気フィルターとCPUクーラーのフィン、この2箇所のホコリ詰まりだけで温度は数℃変わります。半年に1回の掃除で防げる、一番もったいない熱です。

缶スプレーでも良いですが、繰り返し使うなら電動エアダスターが経済的。電動エアダスターの記事に定番をまとめています。
6. 電力設定を見直す|0円で最大級に効く裏の本命
- 下げ幅目安 -5〜15℃
- 費用 0円・10分
- 性能の微減とトレード
IntelならPL1/PL2、RyzenならPPTという電力の上限値があります。ここを少し下げると、性能をほぼ落とさず温度だけ下がることがあります。設定だけで-10℃以上下がる例もある、0円対策の本命です。
やり方はマザーボードのBIOS画面か、Ryzen MasterやIntel XTUなどの公式ツールから。「電力制限 (CPU型番)」で検索すると設定例が見つかります。まずはWindowsの電源プランを「バランス」に戻すだけでも効果があります。
7. 設置環境と室温を見直す
壁にぴったり付けた排気口、直射日光の当たる窓際、床置きのホコリ吸い込み。設置だけで数℃損しているPCは多いです。
そして身も蓋もない話ですが、室温が30℃を超えたらエアコンが最強の冷却装置です。PCの吸気温度は室温より下がりません。
8. ケースをメッシュ系に交換する
前面がガラスや鉄板で塞がった「窒息ケース」は、ファンを何個足しても吸気が足りません。ASCII.jpの吸排気検証でも、吸排気バランスの改善で各部温度が下がることが確認されています。
ここまでの対策で効果が薄かったなら、ケース自体がボトルネックの可能性大。メッシュケースの記事を参考にしてください。
9. BIOS更新と電圧を確認する
古いBIOSのままだと、CPU電圧が必要以上に盛られて発熱していることがあります。更新で電圧が適正化され、温度が下がった実例がこちらです。
ショップのサポート現場でも、BIOS起因の温度上昇は実際に報告されています。
CPUの温度が高いので、見て欲しいとの依頼を受けました。
— PCワンズサポート (@PCONES_SUPPORT) 2023年8月12日
BIOSを見てみるとCPU電圧が標準値より1割ほど高くなっていました。
BIOSの更新するとCPU電圧が下がり、CPU温度もある程度下がりました。
BIOSが古いと時々見る症状ではありますが、BIOS更新はリスクが有りますので、自己責任でお願いします。
ただしBIOS更新は失敗するとPCが起動しなくなるリスクがあります。マザーボードメーカーの手順を確認し、雷雨の日や不安定な電源環境では実行しないでください。
この記事はデスクトップ向け。ノートやミニPCは分解リスクが高いので、外付け冷却が現実的。ミニPCは別記事「ミニPCが夏に熱暴走で落ちる時の対処法」で詳しく解説している。
症状と予算で決める最初の一手
症状と予算の2問で、最初の一手を絞り込みます。
Q1. いまのPCの状態は?
👇 選ぶと次の質問に進むよ
対策に使う道具4つ
対策1・2・4・5で使う道具の定番です。すべて在庫と実売価格を確認済み(2026年7月時点)。
| 道具 | 実売価格 | 対応する対策 | こんな人に |
|---|---|---|---|
| 虎徹 MARK4 | 約2,982円 | 1. クーラー交換 | リテールから卒業する |
| ARCTIC MX-4 | 約940円 | 2. グリス塗り直し | 2年以上放置している |
| ARCTIC P12 Pro | 約1,680円 | 4. ファン増設 | ケース内に熱がこもる |
| エレコム 電動エアダスター | 約5,691円 | 5. ホコリ掃除 | 缶スプレーを卒業する |
虎徹 MARK4|3,000円で別物になる定番クーラー
- 約2,982円・12cm空冷
- 現行Intel/AMD対応
- 静音性も両立
「まず1つ」ならこれ。リテールクーラーからの交換で、高負荷時の温度と騒音が同時に改善します。取り付けも初心者向けです。
もっと冷やしたい場合の上位候補はMUGEN6のレビュー記事で比較しています。
ARCTIC MX-4|940円の世界定番グリス
- 約940円・4g入り
- スパチュラ付属
- 非導電で初心者も安全
塗りやすさと性能、価格のバランスで世界的に定番のグリス。4g入りなので1本で4〜5回塗り直せて、数年持ちます。
導電性がないので、はみ出してもショートの心配がないのが初心者向きです。
ARCTIC P12 Pro|増設の第一候補ファン
- 約1,680円・120mm PWM
- 600-3000rpmの広レンジ
- 静圧型でフィルター越しに強い
静圧が強く、フィルターやメッシュ越しでも風量が落ちにくいタイプ。吸気の追加にちょうどいい1本です。
複数枚まとめて交換するなら5個パックが割安です。詳しくはファン増設記事へ。
エレコム 電動エアダスター|缶スプレー卒業の掃除道具
- 約5,691円・充電式
- 最大風速60m/s
- 缶と違い逆さ使用もOK
缶スプレーは1本300円前後を使い捨てるので、年に数回掃除するなら電動が経済的。冷えガスが出ないので結露の心配もありません。
国内メーカーのエレコム製で、在庫は残り少なめ(2026年7月時点)。売り切れ時の代替は電動エアダスターまとめにあります。
やってはいけない冷却3つ
冷却スプレーや保冷剤で直接冷やす
急激に冷やすと内部で結露し、ショートの原因になります。「今すぐ冷やしたい」時ほどやりがちな、一番危険な対処です。
ケースの側面を開けっ放しにする
一時的に下がることもありますが、エアフローが崩れてGPUやVRMに風が当たらなくなり、ホコリも直撃します。応急処置としても数日まで。
扇風機だけで済ませる
外から風を当てても、ケース内の詰まりやグリスの乾きは解決しません。効果が出るのは「吸気温度が下がる」ぶんだけで、根本対策の代わりにはなりません。
温度と掃除の疑問に答える
最近のCPUは90℃台でも即故障はしないが、性能低下(サーマルスロットリング)が起きている状態。常用すると寿命面でも不利なので、ゲーム中80℃前後に収まるよう対策したい。
室温が5℃上がればCPU温度も約5℃上がるので、夏に高くなるのは正常。ただし夏に落ちるのは冷却の余力がない証拠。余力を作るのがこの記事の対策。
床置きやカーペット環境なら3ヶ月に1回、机上なら半年に1回が目安。吸気フィルターだけならワンタッチで外せるケースが多いので、月1回のフィルター掃除が理想。
高負荷ゲームはCPU・GPUを同時に酷使するため、熱の弱点が最初に露呈する。対処の順番は同じだが、ゲーム別の設定込みの対策は「夏になるとApex中にPCが落ちる時の対策」記事も参考に。
まとめ
- 90℃以上:今すぐ対策。まず電力設定と掃除(0円)
- リテールクーラー:交換が最優先(約3千円)
- 2年放置:グリス塗り直し(約940円)
- 熱がこもる:ファン増設で吸排気を整える
- NG対策:冷却スプレー・保冷剤は結露で危険
CPUの熱は原因がはっきりしているトラブルです。効果の大きい順に潰していけば、ほぼ確実に止まります。
まずは温度の計測と0円対策から。それで足りなければ、940円のグリス、3,000円のクーラーと段階を上げていってください。
※当サイトの個人的見解です。温度の下げ幅は構成・環境・個体差により大きく異なります。数値は本文中の出典に基づく目安です。仕様・価格は2026年7月時点のものです。
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