パソコンの簡易水冷エア抜きは、冷却効率を高めてトラブルを未然に防ぐうえでとても重要です。正しい手順で空気を抜けば、静かな動作と安定した温度を実現できます。詳細な方法や注意点は、以下の記事内でしっかり解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。
簡易水冷エア抜きの基本


エア抜き3つのポイント

- 空気混入対策方法
- 騒音リスク抑制策
- 冷却性能キープ術
簡易水冷のエア抜きでは空気が循環経路に残らないようにすることが大切です。クーラー内部にエアが噛んだままだと騒音や振動が増え、最悪の場合オーバーヒートのリスクも高まります。対策としてはPCケースを傾けたり倒したりして空気をリザーバータンクに集め、確実に追い出すのが基本です。エア抜きを正しく行うと冷却性能が安定し、パソコンの動作もより静かになります。
エア抜きの手順
簡易水冷のエア抜き手順は少量のクーラントでポンプを作動させ、空気を徐々に押し出していく流れが一般的です。必要に応じてケースを傾けながら溜まった気泡をラジエーター側へ送り出し、最後に十分な量のクーラントを補充します。作業後はしばらく通電して漏れや気泡がないかを確認することも重要です。
数分から数十分程度で大まかなエア抜きは可能です。ただし、使用しながら自然に抜ける気泡もあるため、作業後1週間ほど様子を見ておきましょう。
エア抜きを怠ると?
エア抜きをしないまま使い続けると、ポンプ内部に気泡がたまり、冷却効率が下がる恐れがあります。これにより異音が発生するだけでなく、CPUが高温になって動作を安定させにくくなるリスクも高いです。システムに負荷がかかるほど影響は顕著になるため、定期的なエア抜きの意識が大切です。
急に壊れるケースもありますが、多くは冷却性能の低下から始まります。最終的には過熱による不具合に繋がるため、早めの対策がおすすめです。
簡易水冷エア抜きのトラブル回避方法


テスト運転と確認をする
- 電源直結で点検
- 精製水による洗浄
- ポンプ稼働チェック
組み立て直後にテスト運転を行うことで、配管から漏れがないかやポンプが正常に動作しているかを確かめられます。テスト用に精製水を使って循環させる方法もあり、ラジエーターやヘッド内部の洗浄も同時に行うのが一般的です。
水漏れをチェックする
短時間の運転だけでは見落としがちなので、ケースやパーツ周辺をよく確認しましょう。特にフィッティング部分をティッシュなどで拭き取りながら観察すると、小さな水滴も見逃しにくくなります。万一ポンプ付近が湿っていたら、すぐに電源を切り原因を追求しましょう。
まずPCの電源を落として拭き取り、パーツが濡れた場合は十分に乾かします。フィッティングの締め直しやOリングの交換を行い、再度テスト運転をしてください。
クーラント補充時の注意
クーラントの補充はリザーバータンクを基準に適度な量を入れるのが基本です。多過ぎたり少な過ぎたりすると逆に気泡を引き込みやすくなるため注意しましょう。簡易水冷は密閉型が多く、通常は頻繁に補充しなくても問題ありませんが、長期間使うとごくわずかに蒸発することもあります。
基本的には密閉型なので必要ありません。ただし、異音が続く場合などは念のためリザーバータンクを確認し、量が減っていれば適量を補充してください。
エア抜き後のケア


知っておきたい3つのケア
- PCを傾けて空気除去
- ふたを緩め圧力逃がし
- 1週間は動作確認
エア抜き作業の仕上げとしてPCケースを傾けながら運転し、経路内の空気を徹底的に集めて逃がします。また、リザーバータンクのふたをやや緩めたまま約1週間ほど使用して、内圧によるトラブルを防ぐ方法も有効です。その期間はケースを急に動かしたりせず、クーラントの減りや異音がないかを監視しておくと安心できます。
エア抜き後は安定化
エア抜きが終わった直後はまだ細かい気泡が残っている可能性があります。稼働中に少しずつ自然に消えていくことも多いので、安定動作を数日確認するのがおすすめです。その間はCPU温度やポンプの動作音に注意を払い、問題があれば追加の傾け作業を検討しましょう。
完全に空気を追い出す前にフタをしっかり締めると内圧が高まる場合があります。できれば1週間ほど様子を見てから締めると安全です。
簡易水冷のメンテナンス
簡易水冷は基本的にメンテナンスフリーですが、長期間使用すると少量のクーラントが減ることがあります。冷却性能を維持するためにも、半年や1年ごとにケースを開けてフィッティングやラジエーター部分に問題がないかを確認しておきましょう。
簡易水冷でも点検は大事です。音の変化やパーツの湿りを見逃さないようにし、もし異常があればすぐに原因を探って対処しましょう。
記事のまとめ

- 配管に空気が残ると冷却不足や異音につながる
- ポンプ起動時はクーラントを切らさないように注入
- ケースを傾けるだけでもエア抜き効果が高まる
- 水漏れがあれば電源を落として即座にチェック
- ふたを緩めて内圧を抑えるとトラブルを防げる
- 簡易水冷でも定期的な確認が安定動作のカギ
簡易水冷のエア抜きは、冷却性能とパーツ保護の両面で見逃せない作業です。正しい手順を踏めば高い冷却効果を得られ、PCを快適に使い続けることができます。
今回ご紹介したポイントを押さえて、安全かつ効率的にエア抜きを進めてみてください。