簡易水冷を初めて組んだ時、マザボの説明書とにらめっこして「AIO_PUMPって端子、うちのマザボに見当たらないんだけど…」と固まった経験、ないですか。僕もエントリーのB系チップセットで一台組んだ時、ポンプのケーブルをどこに挿せばいいのか分からず、配線を持ったまま30分くらい止まりました。ネットを見ても「AIO_PUMPに挿せ」しか出てこなくて、肝心の「無い人」向けの答えが見つからない。結論を先に言うとAIO_PUMP端子が無くてもCPU_FANかCPU_OPTに挿して、BIOSで回転数を100%固定にすれば普通に動きます。端子記号の意味から、どこに挿すか、BIOS設定、やってはいけないNG接続まで、つまずいた所だけまとめました。

結論:AIO_PUMP端子が無くてもCPU_FAN/CPU_OPTに挿せば問題なし

先に答えだけ言ってしまいます。AIO_PUMP(やW_PUMP)という専用端子が無いマザボでも、簡易水冷は普通に使えます。ポンプのケーブルをCPU_FANに挿し、BIOSで回転数を100%固定にするだけです。

専用端子は「ポンプを常時フル回転で動かすための便利な口」というだけの存在です。同じことはCPU_FANやCPU_OPTでも設定すれば実現できます。端子の名前が違うだけで、やることは変わりません。

  • ポンプ → CPU_FAN
  • ラジファン → CPU_OPT
  • BIOSで100%固定
  • これで起動エラーも回避
初心者
初心者
CPU_FANに挿しちゃっていいんですか?なんかポンプ用じゃない気がして怖くて…
大丈夫です。価格.comのクチコミでも『AIO_PUMPの自動制御が効かない時はCPU_FANに挿せば制御できる』という声が定番です。CPU_FANは元々クーラーを挿す前提の端子なので、ポンプを挿しても問題ありません。

むしろAIO_PUMP端子は機種によって「常時100%でマザボから制御できない」という制限があり、CPU_FANの方が扱いやすい場合もあります。詳しくはCPU_FAN ERRORが接続先で直った話も参考になります。

マザボのファン端子記号の意味一覧(CPU_FAN/CPU_OPT/AIO_PUMP他)

そもそも記号の意味が分からないと、どこに挿すか判断できません。知恵袋でも「OPT、AIO、CHA、EXT、Wの意味が分からない」という質問が定番です。まずはここを一覧で押さえます。

端子記号 意味 主な用途 ポンプを挿せる?
CPU_FANCPUファンCPUクーラー本体○ 挿せる(本命)
CPU_OPTCPU補助2個目のファン/ポンプ○ 挿せる
AIO_PUMP簡易水冷ポンプポンプ専用(常時全開)◎ 専用
W_PUMP+水冷ポンプポンプ(高出力対応)◎ 専用
CHA_FANケースファンケース内のファン△ 非推奨
SYS_FANシステムファンCHA_FANと同義△ 非推奨
EXT_FAN拡張ファン専用拡張カード用× 専用端子

ざっくり言うと「CPU」が頭に付く端子はCPUまわり、「CHA/SYS」はケースファン、「PUMP」が付くのがポンプ専用です。AIO_PUMPやW_PUMPが無いマザボは、CPU_FANとCPU_OPTで代用すると考えればOKです。

ASRock公式も『CPU/ウォーターポンプファンコネクタは空冷ファンも簡易水冷ポンプも両方使える』と説明しています。記号が多くて混乱しますが、ポンプの行き先はCPU系の端子、と覚えておけば迷いません。

AIO_PUMPが無い時のポンプ接続先(3パターン)

端子の意味が分かったところで、具体的な挿し先を給電方式ごとに見ていきます。自分のポンプのケーブルが何pinか、SATA電源が出ていないかを先に確認しておくとスムーズです。

(1)基本はCPU_FANに挿す

いちばん確実なのがCPU_FANです。マザボは起動時にCPU_FANの回転を検知して「クーラーが動いている」と判断します。ここにポンプを挿しておけば、回転数が読めるのでCPU_FANエラーも出ません。

3pinでも4pin(PWM)でも、CPU_FANには物理的に挿さります。あとはBIOSで回転を固定するだけです。挿し先に一番悩むなら、まずCPU_FANを選んでおけば失敗しません。

(2)ファンはCPU_OPTに併用する

ポンプをCPU_FANに使うと、今度はラジエーターのファンの挿し先が要ります。そこで使うのがCPU_OPTです。CPU_OPTはCPUまわりの2個目のファン用で、ラジファンを挿すのにちょうど向いています。

ファンが2〜3個ある時は、分岐ケーブルやハブで1本にまとめてからCPU_OPTへ挿すと配線がすっきりします。CPU_OPTはCPU_FANと連動して回るので、温度に応じた制御もしやすいです。

(3)SATA給電型ポンプは電源から直結する

ポンプによっては、電力をSATA電源コネクタから取り、マザボには細い信号線1本だけを挿すタイプがあります。この場合は電力はSATAから、回転信号だけCPU_FANへという二股構成になります。

SATA給電型は端子の取り合いが起きにくいのが利点です。信号線をCPU_FANに挿しておけば回転は検知され、エラーも回避できます。電力はマザボを通らないので、ポンプが安定して全開で回ります。

BIOSでのファン制御設定(DC/PWM・100%固定)

ポンプを挿しただけでは、回転数が温度で上下してしまうことがあります。ポンプは常に全開で回すのが基本なので、BIOSで固定する設定が要ります。ここがいちばん大事です。

DCモードとPWMモードの違い

BIOSのファン設定には「DC」と「PWM」という制御方式があります。3pinポンプはDC(電圧)制御、4pinポンプはPWM(信号)制御が基本です。挿したポンプのpin数に合わせてモードを選びます。

多くのマザボは自動判別してくれますが、3pinなのにPWM固定だと回転が制御できないことがあります。回転がおかしい時は、まずDC/PWMの設定が合っているかを疑うと早いです。

ポンプは100%固定にしておく

設定の核心はここです。ポンプの端子(CPU_FAN等)を「Full Speed」または手動で常時100%に固定します。これでポンプが温度に関わらず全開で回り、冷却が安定します。

  • ポンプ端子=100%固定
  • 制御方式はpin数に合わせる
  • ファン端子は温度連動でOK
  • 水温連動は対応機種のみ

ポンプを100%、ラジファンを温度連動にすると、静かさと冷却のバランスが取れます。水温に連動させる高度な設定は一部のマザボや専用ソフトでしか出来ないので、まずは「ポンプ全開・ファン可変」で十分です。

やってはいけないNG接続

最後に、初心者がやりがちで後から困る接続を挙げておきます。配線前にここだけ確認しておくと、異音や冷却不足を防げます。

ポンプを可変回転のまま放置する

ポンプを温度連動(可変)にしたままだと、低負荷時に回転が落ちて「ジー」「コポコポ」といった異音や冷却不足が起きやすくなります。ポンプは固定運用が前提です。

ラジファンとポンプを取り違える

ポンプをファン端子の温度連動側、ファンを固定側に挿してしまう逆パターンも定番のミスです。ケーブルにラベルが無いと混同しがちなので、ポンプ線とファン線をマスキングテープなどで区別しておくと安心です。

  • ポンプ可変運用はNG
  • ポンプとファンの逆挿しNG
  • CHA_FAN単独のポンプ接続は注意
  • 挿す前に線を区別

タイプ別・ポンプの挿し先診断ツール

「結局うちの構成ならどこに挿せばいいの?」を、ここで一気に解決します。空き端子とポンプの給電方式の2問に答えるだけで、最適な挿し先が分かる診断を置いておきます。

迷ったらこの診断からどうぞ。空き端子は何か、ポンプは何pinか、の2問だけで方向性が決まります。

🔌 ポンプの挿し先 早わかり診断

2問・30秒・空き端子と給電方式で最適な接続先が分かります

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Q1. マザボの空き端子はどれ?(AIO_PUMPは無い前提)

診断で方向性が見えたら、配線を楽にするアクセサリを下で具体的に見ていきます。

接続を楽にするおすすめアクセサリ

端子が足りない、配線がごちゃつく——そんな時に効く小物を厳選しました。どれも数百円〜で買えて、配線のストレスが一気に減ります。

アイテム タイプ こんな時に
Noctua NA-FH1PWMファンハブファンが多く端子が足りない
ainex CA-100A3分岐ケーブルファン3個を1端子にまとめたい
ainex CA-095二股ケーブルファン2個を1端子にまとめたい
ainex CA-097二股リボン(短)狭いケースで取り回したい
ainex CA-09SADSATA→ファン変換端子不足を電源直結で回避

(1)Noctua NA-FH1|端子不足を一発で解決するPWMファンハブ

ファンが多くて端子が足りない人の本命です。最大8台のファンを1つのPWM端子から制御でき、SATAから補助給電も取れます。ポンプ用にCPU_FANを空けたい時、ファンをこのハブに集約すれば一気に片付きます。

(2)ainex CA-100A|ファン3個を1端子にまとめる分岐ケーブル

ラジファン3個をまとめてCPU_OPTへ送りたい人向け。PWM信号を保ったまま3分岐できるデイジーチェーン型で、数百円と安いのが魅力。端子を増やさず配線を1本に整理できます。

(3)ainex CA-095|ファン2個をまとめる定番の二股

240mmラジのファン2個を1端子にしたい人向け。最もシンプルな二股ケーブルで、PWM対応。「あと1端子足りない」を手っ取り早く解決できる、最初の一本に向く定番です。

(4)ainex CA-097|狭いケースで効く短い二股リボン

ケース内の取り回しを短くしたい人向け。5cmの薄いリボンタイプで、ファンの近くで二股にできるので余ったケーブルが目立ちません。配線を見せたくないガラスケースとも相性が良いです。

(5)ainex CA-09SAD|端子不足を電源直結で逃がすSATA変換

マザボの端子をこれ以上使いたくない人向け。電源のSATAコネクタからファン/ポンプへ給電する変換ケーブルです。マザボ制御は効きませんが、常時全開で回したいポンプとは相性が良い一本です。

よくある質問(FAQ)とまとめ

AIO_PUMP端子が無いマザボでも簡易水冷は使えますか?

使えます。ポンプをCPU_FAN(またはCPU_OPT)に挿し、BIOSで回転数を100%固定にすればOKです。専用端子は無くても問題ありません。

ポンプはCPU_FANとCPU_OPTのどちらに挿すべき?

ポンプはCPU_FAN、ラジエーターのファンはCPU_OPTに分けるのが基本です。CPU_FANはマザボが起動時に回転を確認する端子なので、ポンプを挿しておくとエラーが出にくくなります。

3pinポンプと4pin(PWM)ポンプで設定は変わりますか?

はい。3pinはDC(電圧)制御、4pinはPWM(信号)制御が基本です。BIOSで挿したポンプのpin数に合うモードを選び、いずれも回転を100%固定にします。

SATA給電型のポンプはどう繋ぎますか?

電力は電源ユニットのSATAコネクタから取り、回転信号の細い線だけをCPU_FANに挿します。電力がマザボを通らないので、端子の取り合いが起きにくいのが利点です。

ポンプをCHA_FANに挿してもいいですか?

動くことはありますが非推奨です。CHA_FANはケースファン用でCPU_FANエラーの検知対象外のことが多く、ポンプの回転確認や制御がしづらくなります。まずはCPU_FANを空けて挿しましょう。

AIO_PUMP端子が見当たらなくても、慌てる必要はありません。ポンプはCPU_FAN、ファンはCPU_OPTに分け、BIOSでポンプを100%固定にする——これだけで普通に動きます。端子が足りなければ、分岐ケーブルやファンハブで集約すれば解決できます。

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※当サイトの個人的見解です。接続の可否・制御挙動はマザーボードや簡易水冷の機種・個体差により異なります。配線前に必ずお使いのマザーボードと簡易水冷の取扱説明書をご確認ください。